The previous night of the world revolution

N室にいた人間の顔を、俺は今でも鮮明に覚えている。

俺をにやにやと見下ろすときの、あの醜悪な顔を。

ルームメイトは全員俺より一つ年上で、全員が俺に対するいじめに荷担していたけど、一番いびりが酷いのは、室長だった。

室長の名前は、シューレン・ベルント・アイヒベルガー。

こいつは、とにかく暴力が好きだった。

殴られない日の方が、珍しいくらいだった。

毎日理由もなく、蹴られ、殴られ、物を投げられた。

服に隠れるところばかりを狙われたから、目立つ部分に痣はつかなかった。

でも一枚服を脱げば、比喩ではなく本当に、水玉模様みたいな身体になっていた。

あいつは、何かストレスがたまれば俺に当たった。

俺はシューレンの、便利なサンドバッグだった。

そりゃあ、人を殴ればストレスも発散出来るだろう。

酷いときは、金属製のスツールで殴られて、何日も腫れたことがある。

あまりの痛みで、一週間以上眠れなかった。

それどころか二週間くらい腕が動かなかった。

病院行ってないけど、多分ヒビでも入ってたんじゃないかと思う。

室長は、いつでも平等に室員に接しなければならない立場だというのに。

あれでまぁ、よくも室長が務められたものだ。

腹立たしいことに、あいつは学校の中では評価が高い人間だった。

事実、最終学年のときにはあいつが寮長に抜擢された。

外面だけは、無駄に良かったのだ。

今でこそ、シューレンが目の前に来たら、マフィアの拷問室に連れていって、躊躇いなく生爪と皮を剥いで、死ぬまで殴り殺してやるけれど。

あのときは、シューレンは畏怖の対象だった。あの部屋で、圧倒的な権力を持っていたのは、間違いなくあいつだった。

六年間、俺はあの学校で過ごした。

最後の一年間は、奴らは卒業していなくなったけど。

それまでの五年間は、毎日が地獄だった。

五年間身体に痣が消えなかったのは、シューレンのせいだった。

痛みのせいで眠れない夜を過ごした日は、数えきれないほどあった。