出来るだけ、穏やかに言ったつもりだったのだが。
シャルロッテさんは顔面蒼白で、きょろきょろと視線をさまよわせた。
彼女にとっては思ってもみない反撃を食らったらしい。
俺なんて所詮、家の名前だけで隊長になっただけの雑魚だと思っていたのだろうけど。
家の名前だけで出世出来るほど、帝国騎士団は甘くない。
これでまだ文句があるなら、剣を抜いて、今度は実力で捩じ伏せるつもりだった。完膚なきまでに叩きのめされたら、彼女も分かるだろう。
だが、その必要はなかった。
シャルロッテさんは気の毒なほど真っ青になって、唇を噛み締めた。
…どうやら、お灸が効いたようだ。
「…もう話は済んだので、帰って良いですよ」
「…」
「医師に止められてるので、今日は休ませてください。明日からまたご指導宜しくお願いします。俺が若輩者なのは確かですから」
シャルロッテさんは何か言いたそうだったが、言い返して俺の逆鱗に触れることを恐れたのか。
結局何も言わず、ただ一礼して、医務室を出ていった。
別に謝って欲しくもないから、良いけど。
泣きそうな顔してたし…。
「…これで彼女と仲良くなるのは無理だなぁ」
本当に泣きたいのは、俺の方だ。
こんなことになって、もうシャルロッテさんと仲良くなるのは絶対無理だ。
男女のこととか関係なく、彼女とは仲良くなれるような…そんな気がしていたのに。
そう思うと、俺の方が泣きたい気分だった。
シャルロッテさんは顔面蒼白で、きょろきょろと視線をさまよわせた。
彼女にとっては思ってもみない反撃を食らったらしい。
俺なんて所詮、家の名前だけで隊長になっただけの雑魚だと思っていたのだろうけど。
家の名前だけで出世出来るほど、帝国騎士団は甘くない。
これでまだ文句があるなら、剣を抜いて、今度は実力で捩じ伏せるつもりだった。完膚なきまでに叩きのめされたら、彼女も分かるだろう。
だが、その必要はなかった。
シャルロッテさんは気の毒なほど真っ青になって、唇を噛み締めた。
…どうやら、お灸が効いたようだ。
「…もう話は済んだので、帰って良いですよ」
「…」
「医師に止められてるので、今日は休ませてください。明日からまたご指導宜しくお願いします。俺が若輩者なのは確かですから」
シャルロッテさんは何か言いたそうだったが、言い返して俺の逆鱗に触れることを恐れたのか。
結局何も言わず、ただ一礼して、医務室を出ていった。
別に謝って欲しくもないから、良いけど。
泣きそうな顔してたし…。
「…これで彼女と仲良くなるのは無理だなぁ」
本当に泣きたいのは、俺の方だ。
こんなことになって、もうシャルロッテさんと仲良くなるのは絶対無理だ。
男女のこととか関係なく、彼女とは仲良くなれるような…そんな気がしていたのに。
そう思うと、俺の方が泣きたい気分だった。


