しばらくして、蒼がモデルとして本格的に載ってる雑誌が発売になった。

モデル事務所とも契約したらしい。

発売日に本屋へドキドキしながら買いに行った。

ウキウキしながらページをめくった。

名前とプロフィールが掲載されていて、ちゃんと専属のモデルとして紹介されてた。

2ページ自然な感じで違和感なく写ってる。

同じクラスにいる時とは違う。

何度見てもこんなにカッコよかったんだっけ?と思う。

蒼のことをわざわざ見に来る子も増えた。

知らない子に蒼が呼び出されて、真っ赤な顔して照れてる様子を見たりすると、ああ、そのうち彼女出来るんだろうな、と思う。

私が望んでいたことだった。

はっきりと告白を断った時に思ったことだ。

蒼には蒼に合う子がいると思う。

蒼には蒼のことを一番に大事に想ってくれる子と一緒にいるのが幸せだ。

私には蓮君がいる。

蓮君の目を細めて、顔をクシャっとした笑顔が大好きだった。


あれから気まずくてラインもしてないし、目も合わなくなった。

私が悪いんだ。

キスを拒否したこと。

蒼と話してること。

蓮君を困らせてしまう。

蒼とも話をしないように心がけた。