「雑誌貸して」
そう言って私は雑誌を見入った。

大きく蒼が載ってる。

「かっこいいね!……本物のモデルみたい!!」
私の口から思わず出ていた。

言ってからしまったと思った。

気まずいでしょ。

蓮君の顔が一瞬浮かぶ。


蒼は驚いた様子で口を開けたまま動かない。

「ま、撮る人が撮ればそれなりになるって」
太一がそう言って蒼の肩をポンと叩いた。

それでも蒼は止まったままだ。
完全に固まってる……




それから数日して、

「おはよ」
笑顔で蒼に挨拶した。

すると、廊下に呼び出されて

「俺モデルやってみるよ。
向いてるかわからないけど…………」
蒼の目が輝いてた。

二重でパッチリしてる。