海よりも深くて波よりも透明

「あ?」

「来月、MAKANAの50周年パーティーあって招待されたんだけど、パートナー同伴可らしいから夏葉も行こー」



火を止めて、夏葉が台拭きをテーブルに持ってきた。



「そこ拭いて」

「はーい」



テーブルの上を拭いてる間、夏葉が料理をお皿に移す。



「で? なに? パーティー?」

「うん、MAKANAの」

「堅苦しいのは面倒くせえ」



そんなこと言わないでよ~。



せっかくなら一緒にいたいのに。



「穂風ドレスとか着んの?」

「着るよ」

「仕方ねえな…。行くか」



やった!



夏葉、案外チョロい?



夏葉がお盆に色々と乗せてこっちに戻ってきた。



青椒肉絲と、冷やしトマト、春雨サラダ、お漬物、白いご飯にお味噌汁。



おいしそー!



いただきますして2人で食べた。



うまいし。



最高の彼氏だ。



「夏葉って何でも出来るよね」

「なにが?」

「料理も出来るし運動も出来るし外国語上手いし」

「それ穂風も出来んだろ」



まあ確かに。



頭もいいしね。



「そういえば夏葉って高卒?」

「学歴的には高卒だけど、一応大学は行って2年の時に中退した」

「えっ、そうなの? どこの大学?」

「明立大学」



私立上位のいいところじゃん…。



頭もいいんだ。