本気で可愛い。



俺の物…。



処女が趣味とかでは全くないのに、穂風の初めての男が俺であることがなんかすげえ嬉しい。



そしてやばいくらいの幸福感。



俺、頭おかしくなったかもしれない。



同じ布団で何も着ないまま眠り、目が覚めると俺の腕の中には眠り姫。



幸せ以外で形容できねえ…。



たまらず穂風にキスをする。



家の中で穂風にキスすることはずっと避けてきた。



もう我慢する必要ねえよな?



「ん…おはよ…」



穂風が起きた。



もう一度キスする。



穂風が猫みたいな顔で「へへ」と俺の胸にすり寄った。



そんな穂風の顔を上げる。



「穂風」

「ん?」

「すげえ好き」



俺がそう言ったら、穂風は嬉しそうに笑った。



そして今度は穂風からキス。



「朝から幸せ~…」



可愛すぎる穂風の頬を軽く触る。



「体平気か?」

「うーん…。ちょっとお腹痛い」

「今日は波ねえしゆっくり休め」

「そうする…」



そう言って穂風はもう一度眠った。



窓際でタバコを吸いながらそんな穂風の寝顔を眺める。



こんなに人を好きになると思わなかった。



潮風が窓から入ってきて、穂風の前髪を揺らした。



穂風の前髪を軽く手で払うと、眠りながら穂風は幸せそうに笑った。