付き合ったの、俺が初めてだよな?



肝が据わってるっつーかなんつーか。



全部脱いだ穂風は、髪の毛を上げて軽くシャワーを浴びて湯船に浸かった。



浴槽のヘリに腕を乗せて、シャワーを浴びる俺を見てる。



俺はそんな穂風の顔に軽くシャワーをかけた。



「ぎゃっ。何すんの~」

「そんなジロジロ見て、お前は変態か」

「変態でもいいもん」

「それは楽しみだな?」



一通り洗い終わってから、穂風の入る浴槽に入った。



浴槽から大量にお湯があふれ出る。



狭すぎる浴槽で、2人の距離が近い。



向かい合わせになると、穂風が浴槽のへりに手をついて俺にキスをしてきた。



穂風の舌先から焦りが伝わる。



「焦んな焦んな」



そう言って、俺が逆に穂風の頭を押さえてキスをする。



「ん…っ」



穂風から声が漏れた。



気にせず、穂風の胸に手を伸ばす。



その声が、俺の全細胞をおかしくする。



やばいって…。



穂風を全部俺の物にしたい…。



こんな感情初めてで。



セックスなんてただの行為だと思ってたのに。



一度キスをやめて身体を少し離した。



穂風の顔がぽーっとしてる。



「上がるか」

「うん…」



シャワーをお互い浴びて、体を拭く。



穂風をふわっと持ち上げてベッドまで運び、そのまま上にまたがって両手をついた。



穂風は俺に腕をのばし、少しうるんだ瞳で俺のことを見る。



「怖くねえか?」

「夏葉なら平気…」

「やめたくなったらすぐ言えよ?」



穂風はゆっくりうなずいた。



俺はそんな穂風の額の髪をはらい、優しく唇にキスを落とす。



それから至るところにキスして…。