「なんで霞くんは、僕を避けるようになったの?」
震える声が耳に届き、目を見開く。
弱りきった大きな瞳が、じっと俺を見上げていた。
輝星は今にも泣きそうで、俺が何を言っても輝星の涙腺に刃物を突き刺してしまいそうな恐怖に襲われる。
俺の声帯は震えることをためらってしまって、声が出なくて。
輝星を悲しませたいわけじゃない。
俺が輝星を笑顔にしたい。
俺だけが、輝星を笑顔にできる唯一の存在になりたい。
輝星を自分だけのものにしたいという欲張りすぎる感情を、俺は幼稚園の頃から変わらず持ち続けている。
でも小6の時に気がついた。
これは病的な執着だ。
一途すぎる俺の恋心が輝星を不幸にしてしまう。
手に負えないほど燃え上がる熱い愛情が、輝星を地獄に突き落としてしまう。
いやいや、想像のように語るのは間違いか。
だって俺は、実際に地獄に突き落としてしまった。
輝星を死の淵に立たせてしまった。
一歩間違えば輝星は死んでいたんだ。
小6のあの日。
燃え上がる炎の中で。



