疑ったお詫びとして、何か望むものを1つやる。
そう言われた私は、冷静を装いつつも頭の中はパニックになっていた。
ちょっと待ってよ!
急に予定外のこと言われても困る!
これ、ゆっくり考えてあとで答えるとかでもいいのかな……?
口角を上げながらどこか楽しそうに私を見ているエリオット。
私が何を望むのか、なんて答えるのか、彼の予想を上回るような答えを期待しているのがじんわりと伝わってくる。
……ダメだ! 今すぐ答えないと『つまんねー女』認定されて好感度が落ちる!!!
頭をフル回転させて、どんな答えがいいのかを真剣に考えてみる。
何度もやったゲームだから、エリオットの地雷はなんとなくわかる気がする。
ありきたりな回答はダメだわ!
例えば、お金や宝石やドレス……そんな答えをエリオットは望んでない。
何もいらないとか、そういった遠慮の言葉も絶対に望んでない。
と、なると……
エリオットが予想していない贈り物を答える必要がある。
かといって、贈ってすぐ終わるような単純なものではなく、なぜそれを欲しがったのか不思議に思われるような、そんなエリオットの気を引けるような答えが求められている。
とはいえ、必要ないものを贈られても困る!
実際に私にとって必要で、なおかつエリオットの興味を引けそうなもの……あっ!