攻略不可能なクソゲーのヒロインに転生していたので、殺される前に離脱したい 〜溺愛ルート? 何それ?〜


 ジェフとの会話はそれで終了なのか、レオンの視線がまた私に移った。
 超絶美少年のレオンとは、目が合うだけでガンッと脳内に衝撃が走る。


「次から、新しいの書いたら1番に俺のところに持ってきて」

「えっ? あっ、は、はいっ!」


 私の返事を聞くなり、レオンは表情を変えないまま図書室の奥へと歩いていった。
 無駄な会話は一切しないところが、なんともレオンらしい。



 よくわからないけど、私の書いたものをちゃんとした本にしてくれるってことだよね?
 ……すごい! 孤児院の子どもたちも喜んでくれるはず!!
 何冊か作ってもらえたら、それを持ってまた孤児院を巡ってみよう!



 ジェフにお礼を伝え、図書室を出る。
 廊下に出た瞬間、私は空中に浮いている本のマークに触れた。

『好感度

 エリオット……8%
 ディラン……11%
 レオン……15%』



 レオン15%!?!?
 すごい!! 2%も上がってる!!
 なんでだろう? レオンの大好きな物語を読ませたから?



 理由はわからないけど、好感度が上がっているのはなんとも嬉しいことだ。



 この調子なら、レオンの好感度をどんどん上げていけるかも!
 保険としてレオンの攻略を狙っていくのもありかもしれない!