攻略不可能なクソゲーのヒロインに転生していたので、殺される前に離脱したい 〜溺愛ルート? 何それ?〜



 私の髪、元々ゆるく巻いたようなカールがついてるからやりやすいっ。
『超簡単・不器用さんでもできる・時短』のヘアアレンジなら、前世で毎日やってたから余裕ね!



 あとはアクセサリーをつけたら完璧だ。
 ネックレスをつけて、イヤリングをつけ終わった瞬間……扉が開いてディランが部屋に入ってきた。


「さあ。時間だ…………あ?」


 ニヤニヤしていたディランは、ドレッサーの前に立っている私を見て足を止めた。
 眉をくねらせて、口を少しだけポカンと開けている。

 それはディランの後ろに立っているマゼランも同じだった。
 ついさっき見た姿とは変わっているのだから、驚くのも無理はない。


「……ドレスを着せる以外にも手伝ったのか?」


 ディランの質問に、マゼランが必死に首を横に振る。


「いいえっ! 何もお手伝いしておりません!」

「じゃあ、お前が自分でやったのか? ……そのドレスを選んだのも?」


 鋭い視線と質問が私に向けられた。
 背筋が寒くなるような低くて威圧感のある声に、カタカタと手が震えてしまう。


「……はい。そうです」



 これが今の私が考える最善の答えよ。
 さあ、ディラン。どんな反応をするの……!?