俺の妹、エリーゼが行方不明になった。
家にいて誘拐されたのか、その日街に行っていたのか、誰もエリーゼの最後の足取りを知らない。
すぐに大捜索をするよう手配を始めたが、エリオットに止められてしまった。
行方不明になったことが周りに知られると、エリーゼに在らぬ噂が立つ可能性があるから──そう言われてしまっては、名を出した捜索をするわけにはいかない。
ワトフォード公爵家を恨んでいる者に見つかっても危険だ。
俺は仕方なく、地道にエリーゼを捜し続けた。
エリーゼは優しくて気が弱いんだ……。
いったい今、どこにいるんだ?
街中を捜させているが、いまだエリーゼらしき少女の目撃情報はない。
そんな日々に苛立っているとき、エリオットがエリーゼの代わりとして田舎の孤児院から女を1人連れてきた。
ピンク色の長い髪に、赤い瞳。
特徴だけはエリーゼにそっくりだ。
あのバカエリオット!! エリーゼの身代わりだと!?
ふざけんな!!
俺は絶対に認めないぞ!!
たとえ、あのクロスター公爵家との繋がりを持つためだとしても、それだけは認められない。
エリーゼの居場所を、あんな女に渡すものか。



