「……あ!…そろそろ戻らないと。」
何かを思い出したのか帰るよと滉くんが二人に声をかけていた。
「……?…どうして?」
耀くんは何にも思い当たる節が無いのか、滉くんに尋ねた。
「……僕たちまだ引越の荷ほどきが終わっていないのにこっちに来ちゃったから……そろそろ戻らないと、母さんに叱られるかも」
そう、私と耀くんに説明してくれた。
「「それじゃ、またね!」」
「またな」
と三人は言い残し、隣にある自分の家へと急いで帰って行った。
しばらくすると、お母さんが帰ってきたのでさっき会ったあの三人の事を話しながらさっき貰った和菓子を食べた。
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「……あらまぁ、もうこんな時間になっていたのね。急いで夕ご飯を作らないと…」
そう言い、お母さんは夕ご飯の準備にとりかかった。
「……それじゃあ私は勉強してるから、出来上がったら呼んでね。」
「分かったわ」
そう言って私は部屋へ入り、勉強をし始めた。
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「……ふぅ…おいしかった。」
ご飯を食べ終わり、部屋へ戻ってきた私は呟いた。
…そういえば、玲くんが選んでくれた和菓子、本当においしかったな……。
あの味は、私も食べたことのない味だったから、もっといろんな種類も食べてみたくなっちゃったな…。
私はそんなことを思いながら眠りについた。


