「……あ、あの……私がこの家に住んでいる一宮咲綺、高校2年生です。……澤村さんたちですよね……」
「……!…あ、あぁ、そうだよ。……僕の名前は澤村滉。で、こっちが澤村耀。こっちが澤村玲。玲にぃは僕の兄で、耀は弟。…これからよろしくね、咲綺ちゃん。」
……えっと、さっき思った少し身長が低い人が耀くんで、高身長の人が玲くん。そして、真ん中の身長の人が滉くんなんだ…。
私は自分に言い聞かせるように思った。
「……さ、咲綺ちゃん…?」
……うん?…待って、今滉くん私のことを「咲綺ちゃん」って言ったの?
「…あ、いきなり名前呼びしちゃったんだけど……ダメだったかな…?……それに僕、咲綺ちゃんと同じ高校2年生だし……」
…あ、そういうことか。
よく考えてみれば私だって、滉くんたちのことを心の中だけど、名前呼びしているし…それならまだ大丈夫か…。


