そう言って、慣れた手つきで化粧をして。
髪の毛はハーフアップにした上に、なにやら天使の輪っかみたいな物を頭に嵌め込む。
「完成でございます。いかがですか?」
「あ…はい。すごいです。」
「何か気になることがあれば遠慮なく仰ってくださいね。」
鏡で自分の姿を見て、まず思ったのは。
セザール王の神像ってこうなんだーと、他人事のようなこと。
「式典まで少し時間がありますが、何かご要望はございますか?」
「だ、大丈夫です!寧ろここまでお手伝いいただいて本当にありがとうございます。」
「とんでもないことです。では、私は失礼いたします。何かあればお呼びくださいませ。」
このメイドさん、すんごい出来た人で。
距離感が丁度良くて心地良いです。きっとこれも、るうの心遣いであることは間違いない。
私に合うであろう人を見つけてくれたんだろう。

