「よし。これでかなりマシだ。」
「お前マジで人間か?」
「俺は筋トレ継続すっから、話があるならさっさとしてくれ。」
食べるだけ食べて。
再び筋トレを始めるハル。
「ハル様、今はとにかく休んでくだされ!」
「ジジイは相変わらずジジイだな。俺はとにかく早く身体を元に戻してえ。」
「ハル、三日後に会合があるわ。そこで全てを話されることになる。」
「三日後?今でいいだろ?」
ママが伏し目がちに、ハルへ言葉を紡ぐ。
「あなたには正式に、順を追って話さねばならないからよ。アレンデールの新たな王として、ちゃんと聞いてほしいの。」
流石のハルも、ママの言葉に動きを止める。
ハルは瞬時に理解した。
姿の見えない父が、もうこの世界にいないことを。
「国王…。親父が討たれたってことか?」
「っ…。」
ママの涙は止まることを知らず。
溢れ続けるのが何よりの肯定で。
ハルは同時に、再び私を想う。
「この国はどうなってやがる。人が寝てる間に、何があったってんだよ。」
ハルは混乱する頭を抱える。
その姿を見て、この場の全員が胸を痛めた。

