時を同じくしたアレンデール。
るうはハルの主治医であるジジイに薬を無事に渡して。
ジジイは迅速に処方に取り掛かる。
ママとアル。
そしてるうが見守る中、投薬開始。
「…私はハルに会わせる顔がないわ。」
「ハルはきっと分かってくれます。」
「ルイは優しいわね。でもハルはきっと、すごく怒ると思う。あの子は他の誰よりも、リンを愛してくれているから…。」
ママがハルの髪をそっと撫でる。
アルもハルの側に駆け寄りハルの手を握る。
そして、ハルの目覚めを待つ。
「…ハル。」
るうがハルの名を呼ぶ。
この薬を開発したレン曰く、数分から一日ほどで目覚めるだろうと言われている。
刻々と時間が過ぎていく中。
「…お兄ちゃん?」
アルが不意に、そう呼んだ。
「お兄ちゃんの手、動いた気がする!」
「ハルっ…!」
ハルの側にみんなが駆け寄る。
「…っ?」
重そうに。
ハルの瞼がゆっくりと開く。
アレンデール最強の鬼人が、蘇る。

