(一)この世界ごと愛したい




それから与えられた部屋へ案内された。


るうは私の部屋で、ある程度の荷解きをした後に従者用の部屋へと案内されていった。



婿であるはずの第三王子とはあれから口も聞いていない。





「…疲れた。」




これ、初日だよね?



こんなこと毎日繰り返すのか?




流石に気持ちが堪える。



私の心が壊れる前に短期戦に切り替えるべきか、そんなことまで考えてしまう。




動きにくいドレスを脱ぎ、るうが用意してくれた服に着替える。


ママが選んでくれたドレスは、返り血がしっかり染み込んでいて。私を責めているようにさえ思えてならなかった。







パンっ!と私は自分の顔を叩いて、しっかりしろと自分に言い聞かせる。


弱気になれば負ける。



戦はどんな状況でも、気持ちが大事だ。