(一)この世界ごと愛したい




「ハルが暴れ出しそうだったら渡してねー。」


「…何書いたんだ?」


「落ち着いてねってことと、前に見た…夢の話。」


「夢?」



夢だったのか、現実だったのか。


子供の頃はわからなかったけど、今は現実だったんじゃないかなと思える。そんな夢。




「ハルとの思い出の話だよー。」


「それで鎮まるか?」


「大丈夫だと思う。ハルもきっと覚えてくれてるはずだからねー。」





私の策を、汲み取って。


ハルはきっと迎えに来てくれる。







「ここで待ってるから。るうもハルと、気を付けて戻って来てね。」


「ああ。」




るうはその手紙を仕舞い、明日離れ離れになってしまう私に視線を向ける。






「なにー?」


「…今日はここで寝る。」


「えー可愛いー。るう寂しくなっちゃったのー?」




私はそう言ってるうの頭をよしよしと撫でると、るうはすぐさま私を睨む。



そんな私の手は掴み取られ、動かせない。