(一)この世界ごと愛したい




ちゃんとやるって、意外と難しい。





「あれ、ケーキは?」


「…わざわざ自分のケーキ用意すんのもなと思って、今回はなし。」


「私の出番だっ!!!」




夜ごはんも食べ終わったことだし、王宮中駆け回ってケーキを探そう。


私はそう思い立ち、部屋のドアに手を手をかける。




「お前が食いてえなら俺が準備するけど、いらねえなら大人しくしてろ。」


「私はいいけどるうのお誕生日だもん!るうにちゃんと届けるよ!」


「じゃあいらん。ここにいろ。」




ケーキ探しの旅に出ようとする私の手は、ドアノブにかかっていたんだけど。


るうはそれを阻止して私を引っ張り再び部屋へ戻す。





「あーあ。やっと私に出来ることがあったと思ったのにー。」


「お前は今日一日俺といる大事な仕事があるだろ。」


「…確かに言ったねー。」




そんなこと言った。しかも私が言った。


それにしたって、このまま本当に何もせず過ごしてていいんだろうか。





「プレゼントもここにはないしなー。」


「別にいらねえよ。」


「そんなことない…いや、いらない可能性もあるのか。もしいらなかったらハルにあげてー。」


「何くれるわけ?」




私がるうにあげようとしている物。


それは宝石…というか石です。










「国宝。」


「貰えるか!!!」