(一)この世界ごと愛したい




「斬らなくていいから。」


「はいはい。」




そろそろハルに手紙を書かなきゃだな。



そう本を選びながら考えている私は、いよいよハルに会える日が近いと実感する。




それはやっぱり嬉しくて、だけど少し怖い。





「よーし、これだけにしよー。」


「これだけって量かよ。」




選び抜いた本達をるうが運んでくれて。


私は部屋に戻ってすぐに読書タイムに没頭する中、るうは少し早く夜ご飯の支度に取り掛かっている。





「…リン。」


「んー?」


「俺はもう準備できたからいつでも行ける。」


「…そっか。」




私は読んでる途中の本から、少し視線を外してるうを見る。



心なしか、嬉しそうに見える。








「…なんか妬けちゃうな。」


「は?」


「るうをそんな嬉しそうな顔にできるハルにも、そんなハルに真っ先に会えるるうにも。」


「…嬉しくねえ。」