出来上がったアップルパイをお皿に移して、るうはそれをアキトへ差し出す。
「助かった!サンキュな!!!」
「俺は寝る。」
「リンのとこ行かねえのか?」
「この時間まで起きてんなら明日朝はたぶん起きねえから。俺はその間に買い物に行く。」
どこまでも私を考えて動くるう。
それをアキトは感心したように笑っていた。
「ちゃんと部屋まで送り届けろよ。けど部屋には入るな、前まででいい。お前は余計なことばっかするから。」
「わーかったよ!過保護だなあ!?」
こうして、アキトは焼きたてのアップルパイを抱えてレンの部屋に戻ることになった。

