アキトはそう言われて少し黙って。
そんなるうに真っ直ぐに伝える。
「…俺にはリンを手に入れることは出来ねえ。」
「当たり前だ。」
「それを知ってて本気になるほど、俺は馬鹿じゃねえ。」
「じゃあさっさと退け。」
アキトには、それでも譲れない思いがあるようで。
「俺はリンに、ただ普通に笑っててほしいだけだ。」
「…だから俺にどうしろってんだよ?」
「だからアップルパイを頼む!!!」
結局話は振り出しに戻り、るうはもう盛大な溜め息を漏らす。
アップルパイをどうにか準備したいアキトと、面倒事を回避したいるう。
「…リンが絡んでなきゃ絶対殺してる。」
結果、るうが折れました。

