「いよっし!ストレートだ!!!」
「…フルハウス。」
「ストレートフラッシュでーす。」
私は全戦全勝。
レンとアキトが二位三位を争っているが、どちらかと言うとアキトが大いに負けている。
「このままだとアキトは私の奴隷になるね。」
「ど、奴隷!?」
お願いしたいことなんて特にないので、とりあえず適当に言ってみたものの。
アキトは絶望の色を醸し出す。
「なんでそんなに弱いのにトランプやろうなんて言ったのー?」
「俺は弱くねえ!!!」
さらなる再戦を繰り返して。
すっかり夜が更けてしまっても、アキトが私の勝利数に追いつけるわけもなく。
私はレンに一度敗れたことで火がつき、怒涛のロイヤルストレートフラッシュを連発。
「…イカサマだ!!!」
「アキトが弱いだけだってー。」
もう華麗なる負けっぷりに、私は面白くて面白くてついつい笑いっぱなし。
そんな私を見て、レンも嬉しそうで。
「もう奴隷確定だけどどうする?」
「奴隷はやめろ!他のにしてくれ!!!」
「うーん。」
アキトにお願いしたいことか。
何かあるかなーと頭をこれでもかってくらい働かせて考える。
「…あ、城がほしい。」

