夜とは聞いていたものの、この時間で早すぎるのか遅すぎるのかも分からない。
とりあえずレンの部屋のドアを叩く。
「リン、いらっしゃい。」
「アキトもう来てる?」
部屋を覗くと既にダラダラと寛いでいるアキトが目に入る。
どうやら遅かったようですねー。
「遅くなってごめん?」
「大丈夫だよ。時間ちゃんと決めてなかったし。」
「それで、私に用?」
二人に対して私が問い掛けると、レンはよく分かっていないようで首を傾げているので。
今日用があるのはアキトなのだとすぐに分かった。
そんなアキトが私に目を向ける。
「俺は明日城に戻る。」
そう言い放った。
「…うん。お疲れ様?」
「……。」
「え、何?それだけ?」
なんか重大なことかと思いきや、アキトが城に帰る話のために私を呼んだの!?
「…助けてやれねえぞ?」
「うん、大丈夫だよ。」
「呼んだってそんなに早く来れねえぞ?」
「呼んだら来てくれるつもりだったの?」

