「ここへ来る兵士と戦え。」
「今ここで…ですか?」
「そうだ。」
兵の命の尊さも知らない。
もはや阿呆以下だな。呆れてもう返す言葉も見つからない。
「無駄な血は流すべきじゃない。」
「貴様は黙れ。」
第三王子が止めるも聞き耳を持たない。
あれ、第三王子めちゃくちゃまともに見える。不思議だ。周りがクズすぎて、最早輝いてるよ。
「陛下、お待たせしました。」
そう言って連れて来たのは十人の兵。
ここで神の力とやらを見せるためには、この兵たちを斬らねばならない。
逆に神の力にそぐわぬ力量なら、私の存在など不要でしかない。
本当に、愚王の極みだなー。

