「そう言うと思ったー。」
「冗談でも怖いこと言わないで。」
王座に座りたいタイプの人じゃないよね。
だからスーザンで止めておこうと私も考えていたんですよ。
「…あ、それと当日るういないから。」
「なんで?」
「普通の戦と違って今回戦う相手は王族と国王軍。るうには今後もハルを支えてもらわなきゃいけないからね。罪人にして返すわけにいかないよー。」
ここに来た時は、まさかこんなに早くハルを治す手立てがあると思わなかったし。暗殺にしてトンズラしようと思ってたから。
思いっきりるうを巻き込むつもりでいたけど。
私はセザールにも、守りたい人ができてしまったこともあるし。
それに私自身、覚悟もできている。
「まるで、リンは罪人として生きていくみたいに聞こえるけど。」
「…ハルに怒られるだろうけどね。でも仕方ないよ。それだけのことをしようと思ってるし。」
「俺が止めたところでリンは止まらないよね。」
「え、許してくれたんじゃないの!?」

