視線は交わったまま。
レンは逸らそうともしない。
「俺は家族だと思ったことはないから。正直なところ、別にどうでもいいけど。」
「それが聞けて安心したよ。少しでも大事に思ってるなら、私もちょっとだけ躊躇うところだった。」
「だけど実行するのがリンなら話は別かな。そんなことさせられない。」
だよねー。
レンはそう思っちゃうよねー。
「私のことはもういいの。」
「俺はリンに負担を強いてまで生きようとは思わないよ。」
レンの瞳が、揺れる。
それでも私にも、譲れないものがある。
「パパとハル、そしてアレンデールの人達の無念を全部背負って、私はここにきたから。」
「……。」
「私は胸を張って帰りたい。」
愛する国。
アレンデールへ。

