(一)この世界ごと愛したい




大きな音がしたからと。


寄ってみたら私が本に埋まっていて驚いている。




「大丈夫?」


「…うん。」



私の腕を引っ張り、本の山から救い出してくれた。




「ここ、気を付けてって言ったのに。」


「…すみません。」



私は散らばった本を一つ一つ抱えて、棚に戻していく。レンも手伝ってくれて、思ったよりすぐに片付け終わった。


私は持ち帰る用に仕分けた本を抱えて、部屋に戻ろうとする。




「レンありがとー。私戻るねー。」


「…ルイは、まだアレンデールに向かわないの?」


「ようやく戦の後処理が終わったし、もうそろそろいいかなって思ってるけど。」




分かってる。


早くレンに話さなきゃいけないって。





でも、タイミングが本当に難しい。






「そっか。リンも早くお兄さんに会えるといいね。」




レンはそう言って、私に微笑む。







「…はぁ。」


「どうしたの?」


「なんでもないよー。じゃあまたねー。」




私は本を抱えたまま、書庫を出て自分の部屋に向かって歩く。




レンは強いな…。


自分が処刑されるのに、どこまでも私を想って考えて。今だって私がハルに会いたいのを知ってて、心からそれを願ってくれている。