(一)この世界ごと愛したい




死を覚悟してまで私の願いを叶えてくれたレンが、再び死地に立とうとする私を許すとも思えない。


レンの私に対する思いの丈を、嫌でも感じてしまう。





「…私が話すよ。」


「確かに。あいつ意外と頑固だけど、お前の話ならちゃんと聞くだろうなあ。」




そうなのよ!


レンって本当に頑固なのよ!!!




「すんなり聞き入れてくれるイメージあんまり沸かないけど、頑張る。」


「なるべく早くしてやれ。あいつも色々悩んで出した結果だろうし。」


「うん。」




そこからも、アキトに根掘り葉掘りセザール王復讐計画についてしつこく聞かれたが。


大して何も言わない私に折れてくれて、どうにか諦めたようだった。






「レンもレンだけど、リンもリンだな。夫婦揃って強情すぎるだろ。」


「夫婦って、実感ないけど。」


「レンにはお前が必要なんだよ。少しは歩み寄ってやれよ。」


「歩み寄るって言われても…。」




寄って行っても、何したらいいかが分からないんですよ。


初心者なめるなよ!?





「アキトは手練れっぽいもんね。」


「ああ!?」


「経験豊富で羨ましいー。」


「なっ、ば…馬鹿か!普通だ!」




普通とは?


普通が分からない私って、もう最早底辺中の底辺なんじゃないの!?