(一)この世界ごと愛したい





「…ま、遊ぶ約束したしなあ。」


「そうそう。アキトがいると色々ややこしくなるし、私も動きにくいから。」


「絶対遊ぶか?」


「絶対遊ぶ!もうまるっと一ヶ月くらい遊ぶ!!」




アキトはそう言うと大笑いして。




「一ヶ月遊び倒したら、それはそれで疲れそうだなあ!」


「じゃあ半月!」


「いや、一ヶ月。一年でも十年でも俺は構わねえよ?」




それはもう遊ぶの域を超えてるよ。



私はてっきり、また海に行って街で買い物したり、一緒にご飯食べたりって考えてたけど。



それを十年やったらもう金持ちの道楽だ。





「一ヶ月にしとこう。またアキトのお財布が空になっちゃう。」


「また俺が払うのかよ!?」


「えー、トキから恩賞分けてもらってよ。」


「なるほどな。お前頭いいな。」




分けてくれるかは知らないけど。




「じゃあ、また恩賞渡す時にトキと来てね。トキにもちゃんとお礼言いたいの。」


「ああ。」


「あとるうに何も言わないでね。レンにも。」




なんでレンにもと、アキトは明らかに不服そう。


エリクが知ってるってことは、当人であるレンは分かっていたはずだ。薬をハルに届けたら自分が殺されると。



知って尚、薬を完成させて私に手渡してくれた。





そりゃアキトからすれば、早く伝えて大丈夫だと安心させてあげたいだろうけど。