恐ろしいな、アキトって。
やっぱり五万の軍の頂点に立つ男なだけある。
「でも、止めなくていいの?」
「立場的には止めねえといけねえなあ。」
「…そうだよね。」
アキトに止められるなら、仕方ないかなとも思えるから不思議だ。
だけど、譲れない。
ここだけは、何の譲歩もできない。
「止めたいなら、殺して止めてね。」
それならば、まだ諦められる。
ハルには一目会いたかったけれども。相手がアキトならそれも受け入れられる。
「お前は馬鹿だなあ?」
でも、アキトはただ笑ってるだけ。
「俺の立場とお前の信念はなんの関係もねえ。」
「まあ、それはそうだけど。」
「言ったろ、お前は何も間違ってねえって。」
そう言って、ポンッと私の頭に手を乗せた。
「リン。」
「うん?」
「大丈夫だ。何があったって俺が味方でいてやる。」

