(一)この世界ごと愛したい





「あ、そうだ。これ届けてくれる?」


「お前あれからどんだけ真面目に仕事してたんだよ。」


「早いとこ恩賞もらわなきゃだからね!」




昨日仕上げた書類の山をるうに渡す。


それを抱えてるうは各所へ届けに行ってくれた。






「私も外の空気でも吸おうかなー。」



ずっと部屋に篭りっきりだったので、そろそろ外が恋しくなり私は屋上へ向かう。



今日はいい天気ですねー。



私の気持ちとは打って変わって、青く澄み渡る空を見て、私は少しだけ元気がもらえた気がする。





「…あ。」




上から王宮の入口に目を向けると、またもや女の子達に囲まれているアキトが見える。


私に用だと思っていいんだろうか。







「…行こう!」



仮に私への用じゃなくても、私は用がある!


どこかへ行ってしまう前にと、私は大急ぎで屋上から早々に退場して王宮入口へ向かう。