完全なる頭脳派の私は、気付けばそんなどうしようもないことを考えてしまって。
なんで恋愛は数値化、可視化出来ないのだろうと思い悩む。
そんな固い頭なもので。当然答えは導き出せず、冷静になった頭でさっさと支度を済ませてから再び部屋へ戻る。
「体調はもういいのか?」
「あ、言われてみれば元気かもー。」
すっかり忘れてしまうほど。
熱が下がったのか身体の怠さはないし。意識すれば、痛みを感じる傷はあるけれど気にならない。
「…じゃあ俺はアレンデールに向かう準備始めるから。」
コーヒーを淹れながら、るうが言った。
私はそこに補足をする。
「荷物はまとめれるだけまとめて、必要な物は全部持って帰ってね。」
「は?」
「るうはもう、ここには戻って来られないと思うから。」
私の見立てでは、ハルは必ず目覚める。
そうなれば、ここからは速さ勝負だ。私がセザール王を討つのが先か、ハルが復活して私を救出するのが先か。
「俺、薬届けたらすぐに蜻蛉返りする予定だったんだけど?」
「ううん。ハルが無茶しないとも限らないし、るうはハルの側にいてあげてー。」
「いや、どう考えてもお前の方が危険だろ。」
「私は大丈夫だよ。無茶なことはしないから。」
ごめんね、るう。
これは私の嘘。たぶん一人で王を討ちに行くし、危険な橋も渡ってしまう。
…だって私は、もうあの王を救えない。

