きっと、私が何を言ってるかなんてるうにはさっぱりわからないと思う。
それなのにるうは、私をぎゅっと抱きしめ返してくれる。
「何万回も試した。お前を嫌いになれるように。」
「え…?」
「何万回やっても無理だった。だから何があったって嫌えるわけねえんだ。」
何万回も試させるほど嫌なことしたっけ…?
「ハルのせいでな。」
「…ハル?」
「ああ。それに俺は好きだっつったんだよ。なんで嫌いになる話になってんだ。」
…あ。
そう言えば、そんなこと言われた…っけ。
「……。」
「お前忘れてたな…?」
私は最低最悪だ。
人の告白忘れて嫌わないでって、それはもうお返事してるのと同じか!?
なんだか居た堪れなくなり、私はるうに回した腕を解こうとするが。るうは許してくれない。
「俺は傷付いた。」
「ご、ごめ…っ!?」
謝ろうにも唇を唇で塞がれてしまう。
私の後頭部に回されたるうの手が、私を逃してはくれなくて。
徐々に頭が回らなくなる。
「お前の謝罪は聞かねえよ。」
「っ〜…。」
ようやく離れたかと思うと、るうは謝ることは許さないと何故か怒っている。
「で?」
「へ…?」
「俺はお前を嫌いにならねえ。これで分かったか。」
私はもう、申し訳ないのと恥ずかしいのと色んな感情が爆発しているが。
るうの気持ちは痛いほど伝わったので。
「…わかっ、た。」
頷く選択肢しか、気付けば残されていなかった。

