そして、第三王子の支度を謎に待つ時間が発生した。
最初っから準備しとけよと、イライラしていたんだけど。まさか態度に出すわけにもいかず。
ニコニコニコニコと、同じ笑みを浮かべ続けてもう私の顔は痙攣寸前だった。
「姫よ、もう少し近くへ来い。」
充分近えよ。
そんなツッコミを心の中で入れながらも、嫌々王へと歩みを進める。
「…まさに女神の化身。」
「恐れ多いです。」
「やはりレンには勿体なかったな。」
第三王子、なんでもいいから早く来い。
仇を目の前にして剣もないため殺せない。ある種の生殺しだ。
「父上、その通りです。今からでもその姫私にくださいませんか?」
会話に割って入って来たのは、これまた性格の悪そうな顔。

