私はるうから書簡を受け取り、クロード将軍から私に向けられた文章を読む。
それはもう、丁寧に。
ディオンから城を貰い受け、無事に入城し領土奪還と虐げられた民を解放。
そしてしばらくは敵に目を光らせたまま過ごし、王宮から文官たちが統治にかかり始めた。
その文官たちの手伝いをしつつ、新たなるセザールの城としてより強固な城とするために補修と改築に当たっている。
現状報告とは別に、私にお礼とお詫びまで添えてくれる心遣い。
そして、最後に私への嘆願文。
「…っ!」
私はそれを読んで、思わずまた瞳の色が変化しそうになる。
「リン?」
「…ちょっとごめん。」
私は目を閉じて、その瞼を押さえる。
ダメだ。
もう既に瞳の後遺症が出てる今、さらに色を変えるわけにはいかない。
クロード将軍の嘆願文とは。
『預かったノイン軍について、陛下とエリク様の命により王宮からの使者が全員に処刑を下しました。力及ばず見す見す彼等を守れなかった私をお許しください。
そして姫様。どうか、気に病まないでください。この悲劇の責任は私にあります。
なのでどうか、その美しきお心を痛めませんようお願い申し上げます。』
燃える瞳を、鎮めたい。
全てを燃やし尽くしたいと憤る心を、鎮めたい。
「リン。」
ふわりと、レンの冷たい手が私の手に触れる。

