(一)この世界ごと愛したい






次は割と早めに目覚める。


そして、まず目に飛び込んできたのは、るうとレンが二人でお料理をしている光景。




え、めっちゃ仲良しじゃん。




「……。」




さっきより、少しだけマシな身体。


熱はまだ下がりきってないんだろうけど、頭の痛みや眩暈はかなり治ってる。




「もう少し煮るか?」


「そうだね。」



私は目覚めたものの、二人が並んで作業をしているのを遠目にひっそり眺める。



もう二度と見られないだろうこの光景を、しっかり覚えておこう。





「この粉なに?」


「シナモン。リンの好物だ。」


「え、粉が好きなの?」


「ちげえよ。林檎にかけて食うのが好きなんだ。」




ああ。


そう言えば、久しく食べてないママのアップルパイ食べたいなー。






「ちょうど林檎あったか。これならリン食えるかもな。」


うんうん、食べるよ。




「でもまずは薬草スープがいいんじゃない?」


薬草スープはちょっと嫌だなー。





二人が私の食べられるものを試行錯誤、頑張って作ってくれているその姿を見たら。


お腹空いてないけども、ちゃんと食べようと思った。