(一)この世界ごと愛したい





二人が戻ってくるより早く、私は再び眠りについた。



そしてほとんど同時に帰ってきたるうとレンが、ベッドで眠る私を見て。





「起こすか?」


「…いや、やめとこう。瞳の後遺症がどれほどリンの身体に影響してるかわからないから。休めるだけ休ませるのは、たぶん問題ないよ。」




とりあえず、起きるまで待とうということになった二人は。


ただじっとその時を待つだけ。





「そういや、ハルの薬ありがとな。」


「…いいよ。」


「リンが回復したら、俺はまたアレンデールに戻る。」


「うん。」




るうはどこか明るくて。


ハルが目覚めることが余程嬉しいことなんだと、レンもさすがに気付く。




「ルイはリンのお兄さんと仲良いんだね。」


「腐れ縁だ。同い年だし。リンが産まれるより前からハルとは一緒に過ごしてたらしいし。」


「じゃあリンより付き合いが長いってことか。」


「まあな。」




るうはハルのことを考えて。


少しだけ懐かしい思い出を思い浮かべる。





「俺は元々ハルに仕えてたけど、ハルとリンが常に一緒にいたから必然的に俺も一緒にいただけで。」


「リンに仕えてる人は?」


「…いなかった。と言うか、敢えて誰も側に置かないようにしてたんだろうな。」