出来るだけ凛として。胸を張って。
物怖じせず、毅然とした対応を心掛けなくてはならない。
「この度は、和睦を受け入れ国を救っていただきありがとうございます。」
「ああ、よい。」
「婚姻という形ではありますが、私で力になれることがあればお申し付けくださいませ。」
「そうであったな。婿がおらねば話にならんな。」
え、婿おらんのかい。
どの人だろうって私しれっと探してたよ。
「おい、地下牢からレンを連れて来い。姫に嫌われぬようせめて着飾ってくるよう伝えよ。」
地下牢!?牢に入ってんの!?
もしかして第三王子危ない奴なの!?
あの使者まさか優しいとか全部嘘だったの!?
…前途多難だ。
「どれだけ着飾ったところで姫の美しさの足元にも及ぶまいが。」
そんなのどうでもいいわ!!!
なんだこの阿呆王!!!

