(一)この世界ごと愛したい





こうしてアキト軍とも別れ、るうとレンの三人で王宮へ戻ってきたわけなんですが。



王宮も王宮で、勝利の宴が催されていて大賑わい。





こちらは宴どころじゃないので、とりあえず馬舎へ行って馬を預ける。



もちろんハクにも丁重にお礼を伝えました。






るうは荷物の片付けもあるので予定通り自分の部屋へ。



私とレンはそのまま広間へ向かう。






「…只今戻りました、陛下。」


「姫よ、よくぞ戻った。」




私を見るなり、嬉しそうに目を細めるセザール王。





「まさに一瀉千里の如き早業で城を落としたと聞いている。神の御業だ。」


「…ありがとうございます。」




一瀉千里どころか、地を這うように泥臭く頑張った結果なんですけどね。


そんな綺麗な勝利ではないけどね。





「二人の将のディオンへの寝返りは聞いている。」




おいおい、エリクさん。


全然自分の罪は包み隠してるじゃん。



ディオンに寝返るというより、エリクに寝返ったんでしょうが。