唇が離れて、私はすぐに怒ろうしたが。
レンがそのまま私を抱き締めるので、私は言葉を発するタイミングを逃す。
「熱上がってるね。」
「…そうですね。」
何か言ってやろうと思ったが、抵抗する力も怒る気力ももうない。
私はされるがまま状態。
「もう敵襲はないから安心していいよ。」
「まだ安心なんか出来ないよ。」
「どうして?」
「リンがちゃんと元気に回復するまで、俺は安心出来そうにない。」
根っからの医術師だなと。
その姿勢はもう尊敬に値するよ。
「優しすぎだって。」
「リンに言われたくないよ。俺は優しくする人は選んでるから。」
それではまるで私は誰彼構わず優しいみたいじゃん。
「とりあえず寝てればある程度回復するだろうから、レンもしばらくは休んでね。」
「リンが最優先だよ。」
「大丈夫ですー。言われなくてもたぶんずっと大人しく寝ることしか出来そうにないから。」
これは悲しいことに事実です。
もう一秒でも早く寝たいと思ってます。
「とりあえずみんなのとこに戻らない?」
「…もう少しだけ。」
レンの私を抱き締める腕に更に力がこもる。
一体どうしたんだろう。

