ガタッと音を立てて、馬車は止まる。
そして外からは異国文化なのか、荘厳な鐘の音が聞こえる。
「絶対、一緒に帰るぞ。」
「無論だよ。」
るうは、そう言って先に馬車から降りる。
私も用意されていたベールのような布を頭から被り、続いて馬車を降りた。
柄ではないが、エスコートしてくれるるうの手を取り、外の景色をベール越しに見渡す。
「……。」
アレンデールの城とはまた違う。
豪華な宮殿のような宮構えで、煌びやかな女性たちが通路を開けて頭を下げ、並んでいる。
この光景だけでも、セザール王の人柄が分かる。
女は黙って従えと言わんばかりの処遇に、私は眉を顰めることしか出来なかった。
「アレンデールの姫様、ようこそお越しくださいました。ご案内いたします。」
そう膝を付き申し出る者。
王の使者だろうな。
「よろしくお願いします。」
出来るだけお淑やかに。
出来るだけ平常心で。
ここでるうの手を離し、申し出に従い案内を受ける。
「こちらでございます。」
そこからしばらく案内役の方に付いて、王宮内を歩く。
その間も集中を切らさないよう、王宮内の構造を頭に叩き込むよう努める。

