(一)この世界ごと愛したい





「リン…?」




突然涙する私に驚くるう。



そんなるうに、瞳の色を戻すためだと私は静かに伝えて。徐々に熱を冷ましていく。



冷ませる熱は己を奮い立たせるために発した熱だけなので。本来の身体の発熱は冷ませないことに、気付いた私。





「もう、無理かもー…。」




るうに倒れ込み、咄嗟に支えるるうもまた疲れが相当溜まっているようで。


私を支え抱えたまま、るうもその場に座り込んだ。





「わり…。」


「るうへなちょこだね。」


「ああ?」


「…エリクは離れた城へお帰りになるんだって。ハルのことがあるのに、斬れなくてごめんね。」




私が謝ると、るうは抱きしめる力を強める。





「お前が無事ならなんでもいい。ハルもきっとそう思ってる。」


「…それでも、ごめん。」




クロード軍やアキト軍のことまで考えれば、やはり私は斬らねばならなかった。


自分の守りたいものを守るために自分勝手なことをして、本当に悪いと思ってる。






「お前いつまで泣くんだよ。」


「もう目の色戻ってる?」


「戻ってる。」




鎮火は完了したようなので。


じゃあ今流れる涙は、ただ私の感情から溢れ出るものだけってことになってしまうので。




気合いで引っ込めます。