もう近々、私はここにはいられなくなる。
その時レンはどうなるんだろう。なんて、一瞬考えてしまった。
「では、簡単に引継ぎいたしますね。」
一先ずアキト軍に追い付かねばならない私は、クロード将軍に簡単な引継ぎを済ませる。
そして別れ際改めてお礼を伝えて、るうと二人で肩を並べて走る。
「…っ。」
「リン?」
走る最中、体制を崩した私をシロが咄嗟に機転を効かせてスピードを落とす。
…あーやばい。
寝不足!疲労!怪我!
の三拍子が私の身体に襲いくる中。
もう気が遠くなるした瞬間、未だ気合いで作動し続けていたレーダーが反応する。
「リン!!!」
るうが私を心配して声を掛けたと同時に、なんとか気力一本で持ち堪える私。
「…最後にしてほしいなー。」
「は?」
「ちょっと前方やな感じだから飛ばすよ。」
それはアキト軍が帰国する方向。
エリクかどうか分からないけど。嫌な予感がすることだけは間違いない。

