なんか、色々と…。
「…軽率ですみません。」
「……。」
まだまだ怒ってるレン。
そんなレンの服に血がついているのに気付いた私は、思わず手を伸ばす。
「…怪我?」
「俺の血じゃない。」
「よかった。約束守れなかったのかと思って焦ったじゃん。」
レンは大きく溜め息を吐く。
それはもう呆れたように、怒ったように。
「…でも、まだだよ。城は落としたに等しいけど、まだ終わってない。」
「一応重症だから動かないでほしいんだけど?」
「もう少しだけ!」
時期に夜が明ける。
そうなったらクロード将軍に城を託して、そこから雨が止み次第アキト軍とレンを国へ帰さねば。
その道中も、まだ油断ならない。
「とにかく今は大人しくしてて。ルイも見た感じ危なそうだから連れてくる。」
「…確かに。」
レンは再び天幕の外へ出て、るうを連れてきた。
むすっとしているるう。
さらにアキトとトキも一緒にきて、天幕がもう狭く感じる。
「リン大丈夫そう?」
「なんとかー。」
「出来るだけ早めにこの丘から降りようと思うんだけど行ける?」
「私とるうも含めて、みんなの体力的に雨の中での移動はきついかもー。」

