城からの脱出に成功し、戦いの真っ只中である丘へ急いで向かう。
「間に合うか?」
「アキトとトキがいる上に砦の仕上がりは完璧だし、大丈夫だよ。」
るうが不安に思うのも無理はない。
恐らく丘は全包囲されて、アキト軍に退路がなくなっているように見える。
「せっかくここまでアキトを温存したんだから、せめてここで大いに活躍してもらおう。」
「お前は一体開戦前から何手先まで読んでたんだよ。」
基盤と駒を使った模擬戦なら、何万回と戦った。
何度も何度も敗れながら。
ありとあらゆる可能性を考えて。それに対する対策を練った。
そんな私の計略を。
真っ向から打ち砕かんとするのが。
…エリクという男だ。
広範囲に広げたレーダーでエリクらしき人を探知できたが。
私は不思議で仕方ない。
この私の向かう先にいるのは間違いないけど、そこは丘からまだ少し距離がある。じゃあ今、丘を攻めているのは誰か。
避けて行こうと思えば避けれたが、恐らくエリクも私がそこに現れるのを待っている。
策と策で対決を始め、どれくらいの月日が流れただろうか。
エリク対私の、軍略合戦。
その大将同士がようやく戦場で相見える。

