(一)この世界ごと愛したい







「おい!レン!!!」



こんな状況に、アキトが待ち兼ねてやってきてしまう。





「ん?リンどうした?」


「…何でもないから心配しないで。」


「どっか痛えのか?」





どこが痛いかと言われれば、頭が痛いです。








「ちょっと外します!!!」




顔も上げられない。誰の顔もまともに見れない。こんな状況に我慢出来なくなり。



私は最速のスピードで丘の裏手へ逃げる。





餌を食べ終えたシロが、そんな私を追いかけてくるのを感知した。







「…シロ怒らないでよ?」




私が悪いんじゃないのよ!?




シロは怒ってないようで。


ただ私に甘えるような仕草をしている。甘えてくれるシロに気持ちが癒されて少し落ち着く。







「もう一頑張りしてくるけど、シロはここでレンを守ってね。私が戻らない時はレンを乗せてセザールに向かってあげて。」




私はレンにもらった、ハルの薬を握りしめながらシロに寄り添う。






もうすぐ、ハルに会えるよ…。