その一瞬。
たぶん私の心臓は止まった。
今まで、呼ぶことのなかった私の名前を呼んだことも。
そして、私を好きだと言ったことも。
そのどちらもが私の心を突き刺す。
「…安心していいよ。」
「……。」
「結婚しといて変な話だけど、俺はリンの気持ちを優先したいと思ってる。」
もう、何をどう喋ればいいのかも分かりません。
最近もるうとも似たような状況があったし。
なんか今恋愛ブームなのか!?
「と、とりあえず。」
「うん?」
「今は戦に集中させてください!!!」
これはるうにも言えるけども!!!
もう私は結構いっぱいいっぱいです!!!!
「もちろんだよ。急かすつもりはないし。」
「じゃあまず離れようか!?」
「……。」
離せよ!?
黙ってないで!!!
「離したくない時はどうしようか。」
「っ!?」
「けど、今独り占めするのはダメかな。」
レンは一人でぶつぶつ言いながら私を離した。
レーダーは作動させ続けなきゃいけないのに、自分の感情は忙しいし。
…顔だけ異常に熱いし。
「もう…。」
私は思わずその場にしゃがみ込んだ。
「リン?」
開戦前のキスと言い、夜襲前の今といい。
どうしてレンは、要所要所でこんな爆弾を仕掛けていくんだろう。

