(一)この世界ごと愛したい







その一瞬。



たぶん私の心臓は止まった。





今まで、呼ぶことのなかった私の名前を呼んだことも。



そして、私を好きだと言ったことも。






そのどちらもが私の心を突き刺す。







「…安心していいよ。」


「……。」




「結婚しといて変な話だけど、俺はリンの気持ちを優先したいと思ってる。」





もう、何をどう喋ればいいのかも分かりません。





最近もるうとも似たような状況があったし。



なんか今恋愛ブームなのか!?








「と、とりあえず。」



「うん?」








「今は戦に集中させてください!!!」





これはるうにも言えるけども!!!



もう私は結構いっぱいいっぱいです!!!!






「もちろんだよ。急かすつもりはないし。」


「じゃあまず離れようか!?」


「……。」





離せよ!?


黙ってないで!!!









「離したくない時はどうしようか。」


「っ!?」


「けど、今独り占めするのはダメかな。」





レンは一人でぶつぶつ言いながら私を離した。



レーダーは作動させ続けなきゃいけないのに、自分の感情は忙しいし。





…顔だけ異常に熱いし。






「もう…。」




私は思わずその場にしゃがみ込んだ。





「リン?」





開戦前のキスと言い、夜襲前の今といい。





どうしてレンは、要所要所でこんな爆弾を仕掛けていくんだろう。