自分で依頼しておいて。
まさか、こんなに早く完成するなんて。
あまりの出来事に私はもう現実味も湧かない。
「この世界にまだ一つしかない。」
「え…?」
「つまり、今は君が生きて帰らないとお兄さんを助けられない。」
ああ、なるほど。
レンは意外と策士だなぁ…。
「ハルを助けたいなら、必ず生きて帰れってことだね。」
「…狡いと思う?」
「そんなこと思わないけど、薬がなくても私ちゃんと戻ってくるのに。」
そして、さっき言ったハルが呪いにかけられたってなんだろうと疑問が浮かぶ。
解毒薬ということは、ハルは毒のせいで目覚めないということ…?
「詳しい説明は今はやめとくね。」
「…わかった。」
そう言えばここに視察に来た時に、アキトが何か言いかけてたっけとふと思い出した。
その話とも関係があるんだろうか。
けど、これで兎にも角にも。
やっと、会えるんだね。
「…はる。」

